欅坂ドキュメンタリー映画の感想

さて、先日公開されました

「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」

を観てきましたので、感想について書いていきたいと思います。

感想ブログなので当然ネタバレですのでご注意ください。

やはり欅坂は「平手に始まり、平手に終わる」ということを意識させる構成でしたね。

といっても、欅ファンの自分にはあっという間の2時間でしたし、色々知らなかったことも知れた面白い映画でした。ただタイトルの何が真実で何が嘘だったのか?という点についてはぼんやりしているような・・

冒頭、ガラスを割れの赤い衣装でキャプテン菅井が登場し、インタビューが始まります。そこかからライブを中心とした過去の映像を流しつつ、各メンバーのインタビューが挟み込まれる構成。

インタビュー映像が流れるのは

菅井友香、守屋茜、小林由依、渡邉理佐のいわゆる誰鐘のカルテット

小池美波、原田葵、齋藤冬優花、石森虹花の一期生、あと田村保乃など一部の二期生です。

インタビューを全員にしていると構成がブレるので、こういう形式のインタビューでメンバー全員が出てこないのは致し方ないところでしょうか。

ただやはり、卒業メンバーのコメントが全くないことと、平手友梨奈のインタビューがないことについては不完全燃焼ですね。平手自体がラジオで「脱退についてのことは今は語る気がない」と言っていたし、予告をみている以上平手のコメントがないであろうことは予測がついてはいましたが。

まぁ一期生は卒業したメンバーが多いので、むしろインタビューが流れていない一期生としては、上村、尾関、佐藤、土生、渡辺梨加だけで意外と少ないですね。

そう考えるとモデルをやっててメディア露出も多い土生のインタビューがないのは意外でした。残りは上村、尾関、佐藤あたりはおそらく石森とかと近い意見になりそうなので使われなかった可能性はありますね(モブ感)。渡辺梨加はおそらく何も考えていないでしょうし、インタビューで使われるような発言ができるとも思えないので妥当でしょう。

インタビューは菅井、小林、小池が多かったですね。中盤は小池が特にフィーチャーされていた印象があります。監督の推しでしょうか?

映画の大まかな流れについては

デビューからサイマジョのときのワチャワチャ感、明るくてみんなも引っ張る元気な平手

センターとして圧倒的な存在感、カリスマ性を見せる平手、そしてセゾン~不協和音で平手が情緒不安定になり、理解できなくなるメンバー達

平手依存が進む中、2017年紅白後に距離をおきたいという平手(私だけが目立ってしまう)。その後も平手が不在となるライブで崩れるメンバー達

代理センターでのライブや二期生の加入を経る中でも、ボロボロになっていく平手。選抜制となった9thMV撮影中に不参加になり撮影がストップ、欅坂の存続が問われる自体になる

2019年紅白後、別れを告げる平手、そして欅坂活動休止、改名と今後

という感じです。

作品を観て思ったことは、やはり平手友梨奈はカリスマ性を持っているということです。映画の中にも多数のライブ映像が流れていますが、ガラスを割れでアドリブで花道を突き進む際の存在感、ドームの不協和音、そして角を曲がるの最後の表情。。思わず画面を魅入ってしまいました。ここまで運営側がセンターを指名しつづけてきたことや、多くのファン(+平手信者)を生み出してきたことからも、客観的な指標としても「普通の少女」ではない。それは運営側によって作られたイメージとか、そういったものをこえた天才的なものを感じます。天性のスタイルの良さや顔の造形の美しさなど、「絵になる」という点も。

当然他のメンバーが語るように、普通の少女の一面も多いにあるのでしょうが(特にデビュー初期の頃の平手)、10代の多感さ、その曲や歌詞の世界観を表現する少女、そして表現に押しつぶされそうな少女の危うさ、それすらも魅力に感じてしまうファンによって形作られたものが「欅坂46」なんだと思います。

そしてファンがそのように思うのは良いのですが、菅井が「自分も平手の一人のファンのような気持ちで」と語っていたように、他の多くのメンバーもそのような平手を違う存在と位置づけてしまっていた。守屋や理佐、石森、齋藤のインタビューもそのような発言があったと思います。特に副キャプテン守屋の、「平手の後ろのバックダンサーならいいと思っていた、他のメンバーがそこにいる(代理センター)のは違うと思った」という旨の発言はびっくりしました。(守屋のBLTのインタビューでも同様の内容は語られてはいましたが、どちらかというと「自分が目立ちたい」というタイプなのかなと思っていました)

でもそもそもアイドルグループなんて自分が目立ちたいという思いを持っているのが当然なわけで、これこそ欅坂の異様さであり、平手という天才がいたことの弊害とも言えます。そしてそのような状況に当時より違和感を覚えていたのが、卒業した今泉佑唯であり、小林由依なんでしょう。

この映画は平手が中心として進みますが、小林の存在感も非常に大きい。特に他のメンバーが平手に対する称賛や凄さを話す中、「喜怒哀楽の感情を最も共にしてきたのは今泉で、ライバルであって同志だった」「(おそらく平手脱退の際の感想に対して他のメンバーが感謝の言葉を語る中、長い沈黙後)私は他のメンバーとは考えが違うので、ここでは話せません」といった発言は興味深かったです。「平手にはずば抜けた表現力や何かを伝える力があって、自分にそれがない」と認めながらも、ライバルとして、超えるべき目標として努力をしていたのが小林由依だったんだろうなと自分は感じました。できれば平手が抜けたツアーのときのインタビューが観たかった。当時ほとんどのメンバーが下を向いていた中で、前を向いていたのが小林だったというのはこれまでも雑誌で目にしてましたし。

小林もサイマジョからフロントのエース格で、歌唱やダンス、モデル、女優業とマルチに非凡なセンスをもっているメンバーです。とくに平手、鈴本が抜けた現在、ともすれば学芸会になりがちな欅坂のライブパフォーマンスで、「欅坂らしさ」「エンターテインメント性(プロっぽさ)」を出せる唯一のメンバーだと感じています(次点で菅井や天ちゃん)。そのため誰鐘のポエトリーを任されたり、パフォーマンスの中心にいるのも当然でしょう。映画終盤の小林由依のフィーチャー具合(黒い羊で平手→小林に彼岸花、その後小林センターのオンラインライブのパフォーマンス)から、今後の改名後も重要なポジションにいるのは間違いないと思われます。(なんとなく次のセンターは二期生の気もしますが・・)

小池美波も熱いものを持っていますし、アドリブでセゾンのソロダンスをしたシーンについての振り返りは、胸に来るものがありました。でもその後の流れで選抜制導入→小池外しで号泣の流れは、構成的にいかがなものかと・・(_ _;)

ほか細かな感想としては、

知れてよかったこと

・平手がライブや9th MVに参加できなかった理由は、表現が十分できないと自分が思ったから(怪我ではない)

・当初の平手不在時のツアーの対応として、運営側から代理センターの提案はあったがメンバー側が話し合ってセンターを空ける判断をしたこと

・9thの選抜曲は10プーで、MV撮影まで進んでいたこと。そして平手が曲がなんか違うので参加できないという理由で中止となってしまったこと(MVみたかった・・)

印象に残った点は

・2017年紅白後、平手が距離をおきたいという発言に対しての、メンバーが敬語で引き止めるシーン

最年少メンバーに「距離をおかないという選択肢はないんですか・・」と泣きながら敬語で聞く(誰かはわかりませんが)というのは異様な気がしました。

・9th MV中止について菅井に、「平手もうちょっとちゃんとしてくれよって思わなかった?」と聞いてくれていた点

菅井様らしい回答でしたが、普通は(゚Д゚)ハァ?ってなってもおかしくないよねコレ・・

・TAKAHIRO先生に、ボロボロになる平手やメンバーに「大人の責任とは」の質問

すごい難しい・・

・小林由依の「他のメンバーと違うので、ここでは話せません」

これ、いつか語ってくれるときは来るのでしょうか。

・鈴本の黒い羊MV撮影での、倒れる平手に駆け寄るメンバーとの対比で一人立ち尽くしているシーン

非常に印象的でした。ツイッター界隈でも話題ですが、「もんちゃんも役に入り込んでるから説」と「また平手かよやってらんねえよ説」。自分は後者だと思いました。卒業後の鈴本をみるに、役に入り込み動けない平手、それを介抱するメンバーを観て、こんなふうにできないな・・と冷めちゃったんじゃないかと思いました。そこらへんが9th選抜落ち、卒業にも関係してるんじゃないかと。次回ぶちゃらけで語ってほしいですね

もっと知りたかったこと

・黒い羊MVのラストサビ前で平手がなんて叫んだか

あの流れ、絶対そこ流すと思いませんでした?気になるううう

・ひらがなけやき関連

欅坂の歴史を語る上でひらがなけやきは絶対に外せないとこですが、けの字も出てきませんでしたね。。特に週刊誌にあった、合同選抜の平手拒否事件の真相。まぁ仮に本当だったとするとドロドロしすぎで波紋を呼びそうなので、映像化は無理な気がします。

・ほかの卒業メンバーが辞めた理由

卒業メンについてもねると今泉に少し触れただけでしたが、もう少し欲しかったですね。まぁこれもドロドロ案件ですしやむを得ない気がする

全体を通した感想は、「色々と知れたしライブ映像みれてよかったけど、もっと真実がほしかった」というところです。

以上です。改名後の現メンバーにはほんと頑張ってほしいです。